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  • 執筆者の写真日本マラウイ学生団体 JMYO

Something Important For Me

更新日:2020年3月22日


あなたにとって大切なものは何ですか?

そう聞かれたら、あなたは何を思い浮かべますか?




 日常の中で、「大切なもの」を意識することはあまりないのではないでしょうか。物や情報に溢れた生活の中で、自分は何を大切にして生きているのか、それは無意識の中に埋もれてしまいがちです。そんな日本とまったく環境の異なるマラウイ。私たちには、彼らがどんなことを考え、どんな生活を送っているのか、あまり想像がつきません。彼らの「大切なもの」を知り交流を深めることで、彼らの価値観、彼ら個人の考え方に触れたい。そんな思いで、私たちは昨年のマラウイ渡航時、“Something important for me~あなたにとって大切なものは何ですか?~”というテーマでマラウイに暮らす人たちにインタビュー活動を行いました。また、駐日マラウイ大使館の方々や、現地で活躍する青年海外協力隊の方々のお話も聞くことができました。

 70人という本当にたくさんの方々にご協力いただき、私たちの想像を超えた答えや、とても共感する答えが数多く集まりました。そして今年の6月13日から7月13日にかけて、筑波大学中央図書館にてこのインタビュー活動についての展示を行いました。展示では、特に強く印象に残った方のインタビューを取り上げ、昨年の渡航者の言葉とともに紹介しました。あわせて、弊団体についての説明とマラウイ共和国の基礎情報についても展示しました。今回展示した4人の渡航者の言葉を下のリンクに掲載しましたので、ぜひご覧ください。


 このプロジェクトは、自分にとっての「大切なもの」を考え、自分の生き方を見つめなおすきっかけにもなりました。私にとっての「大切なもの」は、自分のことをわかってくれる家族や友人、そしてその大切な人たちと過ごす時間です。またこのプロジェクトを通して沢山の人の考えに触れ、自分はただ何となく日々を送っていないだろうかと省み、何か目的を見据えて毎日を過ごそうと思えました。そして、マラウイという国にもっと関心を持ちました。展示に目を留めてくださった皆様、またこの記事を読んでくださった皆様にとってもそのような機会となれば幸いです。



 


What is important for you?


If I ask you that question, what would you think about in your mind? I guess most people don’t really think about “what the important thing” is. We tend to lose our essential things because we are living in the county, Japan, which is flooded with a lot of goods and information.


People in Malawi are different from us. Although we definitely can’t imagine how they live and what they are thinking about, we would like to know them. In other words, we want to be influenced by their values and their personal mind through international exchanges because the interaction may give us a hint to live better.


That’s the reason why some of us went to Malawi last year to have an interview with people about the topic, “Something important for me”. We could also talk with staff in Embassy of Malawi in Japan and Japan Overseas Cooperation Volunteers.


70 Malawian people cooperated with us and answered lots of questions. Some comments were more than we had expected, and others were what we could sympathize with. In order to let other students know these activities with Malawian people, we had been giving an exhibit about them from 13th of June to 13th of July this year at the central library in University of Tsukuba.


At the exhibition, we had displayed not only impressive interviews with Malawian people but also what 4 members thought, including information about our group and basic information about Malawi. You can read the voice of the 4 members in the website below, so please read them.


This project gave us a chance to rethink about what the important thing is and to relook at our way of living.


We notice that what is important for us is to spend precious time with our family and our friends who understand each other a lot.


Through this project, furthermore, we decide to live each day with purpose.



We are more interested in Malawi now.


Thank you for your reading our poster or this article.



 


渡航者の記事はこちらから(4 passengers' voice are here!)



【杉木佳奈子】

1、私が選んだ言葉

"Peace of mind in a peaceful and warm country." by Ambassador Ms. Fanny


2、なぜこの言葉を選んだのか

この言葉は、東京にある在日マラウイ大使館第一書記官、ファニーさんからの言葉です。マラウイ渡航期間中のものではありませんが、最初にインタビューをした人物であり、一発目からとても心に響く素敵なメッセージを頂いたことを覚えています。私はマラウイ渡航前にこの言葉を聞き、ファニーさんから溢れ出る国民性を感じました。また、すごいなと思ったことはこのような言葉が自然とすぐに出てくるという点です。日頃から、マラウイの平和を願い、そこに住む人々のそれを願う心が大切だと心の底からファニーさんが思っているからこそ出てくる言葉なのだろう、と思いました。ファニーさんのこのメッセージは日本やマラウイを含め全世界に住む人々が平和に近づく第一歩なのではないかと思います。私も「Peace of mind」を心に留めて、毎日を過ごしたいです。



【大久真実】

名前:Davious Chimwaza


大切なもの:Making new friends so that I can learn new things in life.

(友達を作り、新しいことを学ぶ)




「人は何かをやりたい、達成したいと思っても一人では難しい。特に、ここのコミュニティ、そしてマラウイでは。今、私たちのNGOは新しい建物を建て、幼稚園運営ができるようになったが今でもたくさんの助けが必要だ。もし君たちみたいに、外の人々が私たちと一緒に何かをやろうとしてくれたら、私たちは友達になることができる。私たちは今回君たちからたくさんの事を学んだ。君たちもきっとたくさんの事を学んだだろう。新しい友達を作ると様々な新しいことを知ることができる。だから私にとって大切なことは友達をたくさん作ることだ。」

これはマラウイの村のNGOで働いているスタッフの一人が語った言葉です。このインタビューを通して、マラウイの人々に何かをしたいという熱い思いがあることを知りました。しかし情報の少なさや、やろうとしてもできない現実も目の当たりにしました。マラウイの村では、情報が集まる首都へのアクセスが悪くネット環境が整備されていない場合も多く、日本では5秒あればスマホで調べられることも調べることができません。だから何かをしようと思ってもなかなか次へのステップに移ることができない現実があります。人との繋がりを大切にしているマラウイ。だからこそ自分とは異なる考え方、知識、技術を持っている人々との繋がりは貴重なもので、そこから学び取る姿勢は日本に住む私たちにとっても重要なものだと感じました。特に友達は一緒にいて楽しい存在だけでなく、ともに学ぶことができる特別な価値を持った存在であると気付きました。

私は大学で多くの素晴らしい友人に出会いました。周りの友達がどんなことに興味を持って、どのように勉強しているのか一度目を向けてみると以外と面白いことを知っていたり話してくれるかもしれません。それが自分のやりたいことと繋がったり、刺激になったり、焦りを感じたり・・・様々な思いを抱くと思います。私もまずは身近にいる友達から、そして異なるバックグラウンドを持った人々と対話し、さらに互いを知ることで自分のやりたいこと、自分の生き方、置かれている環境について考えを深めていきたいと思いました。





【清水大地】


Life / 生

If I am alive, I know that God has allowed me to stay and do what I can do through him.

生きていることで、神様が何か私にここでするべきことがあると教えてくれている気がする。



インタビューをしたとき、率直に敬虔なカトリックの彼女らしい考えだなと思いました。学校で中高生に数学を教えている彼女は、子どもたちを教え導く使命感を持って生きていると仰っていました。彼女は大学に通い、高等教育を完了させてから今の職に就いたそうです。日本とは異なって高等教育へのアクセスが厳しい中、彼女は学び、同じ志を持った仲間たちと出会いました。その仲間たちともに彼女は学校で教えるのに加えて、貧しい生活を送る子供たちを教え導くため、孤児院事業を起こそうとしています。

インタビューした他の方々も、自らの背景にあるカトリックの思想が反映されている印象を受けました。これを通して、改めて宗教とは、自分を律するためのもの、困難にぶつかった時の支えとなるもの、生きる目的となるものであると感じました。

宗教思想は日本で暮らしていると触れる機会が少ない人がほとんどでしょう。いわゆる途上国では、宗教を信じる人が多い中、先進国では、宗教を信じている人が減っているとも言われています。この違いを作っているのは何なのでしょう。





【備瀬美優】

私は現地でこのプロジェクトを行っていく中で本当に多くの現地の人たちと話しました。一人一人の持つ「自分にとって大切なもの」、そしてその深い理由を、3週間かけて多くの人からきいてきました。その約70人もの方々から聞いた話の中で、私がなぜ彼に最も印象が残ったか。

それは、彼が多くのことを私に気づかせてくれ、また、彼の今を一生懸命生きる姿がとてもたくましく見えたからです。

彼は私と同年代ですが、私たちが泊まったロッジのレストランでウエイターとして毎日働いています。それはお小遣い稼ぎの「バイト」という軽いものではなく、学校に行くお金を自分で稼ぐため。今はお金がないため学校に行くのを一度やめ、ここでお金を貯め、授業料が払えるようになったらまた学校に復帰すると言っていました。

その彼が私たちの質問 “What’s something important for you in your life?” で、「何か目的を持って毎日生きること」だと答えてくれました。彼は、学校に行きたいという強い思い、そして学校に行くために今働いているんだという目的・目標があるからこそ今の仕事が辛い時も頑張ることができるといいます。また、目標を持って頑張っているからこそ、彼の家族や友達は彼を慕って頼ってくれるといいます。彼は、私たちにこの質問に答えてくれた後も、さらに熱く、胸の内を話してくれました。

彼の話を聞いた時、私は日本での自分の生活を思い返しました。当時大学1年生の9月、思い返してみると大学に入ってからの半年間、日々の忙しさに追われ、当初は目的を持って始めたこともその目的をいつの間にか忘れてしまっていました。好きで始めたことも、いつのまにか「作業」になってしまっていました。目的を失って意欲がない中で淡々と目の前のことを成し遂げても、その過程で何も得ることはできないし、成長することはできません。







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